【転職】公務員からSE(システムエンジニア)に転職した話①~概要編~

自己紹介

こんにちは。ずめプロスです。
新卒で公務員として数年働いたのち、20代半ばでSEに転職した人です。

公務員からSEに転職する方は少ない(そもそも公務員を辞める人がレア)ので、
転職を思い悩んでいるみなさまの調味料になればと思い、
きっかけ→実際に転職してみてどうだったかを記載させていただきます。

公務員からIT業界に転職を踏み切ったきっかけ

転職に至ったきっかけはいくつかあります。

モチベーションが保てなくなった

公務員に限った話ではないと思いますが、
とにかくルーティンワークが多かったです。

市民からの要望に応えるべく、イレギュラーなケースに柔軟に対応する事が求められたり、
パワポやエクセルで法人・市民向けの資料作成をすることもあります。
相手の意図をくみ取る折衝能力や、事務処理能力は身についたかと思います。

ただ、一回り二回り年の離れた大先輩達が、
自分と同じ業務内容をこなす姿を近くで見ていて、
今後もずっと働く自分の姿に重ね合わせる事ができませんでした。

技術力をつけたくなった

私は大学時代、選択科目でC言語とjavaを学んでいました。
なので、全くプログラムを触っていない方よりは、
プログラミングが身近な存在だったと思います。

大学時代の友人にSEが数人いて、
たまに「元気?」と、連絡を取り合っていました。

私が公務員としてルーティンワークをこなしているとき、
友人達はスキルを求め転職を重ねていました。

  • A君:インフラエンジニア→外資系コンサル
  • B君:中小SIer→メーカーの社内SE
  • C君:教員→訓練校で勉強→大手SIer

みんながどんどん新しい技術を身に着けて成長している中、
「自分はこのままで良いのか」という危機感に苛まれました。

私が勤めていた官庁は、希望の配属先行けることは稀で、
かつ部署異動もあるため、特定の分野に特化した
スペシャリストは目指せませんでした。

いわゆる広く浅く学んだ、
『ジェネラリスト』として能力が求められました。

それならば、いっそ公務員はすっぱりやめてしまって、
技術力で勝負できる世界に飛び込んでしまおうと思った次第です。

転勤が辛い

ただのわがままですが、転勤が面倒になりました。
私の勤めていた官庁は、2~3年に一度のペースで広域の異動がありました。

学生時代は「色々な地域を巡れて楽しそう!」とか思っていましたが、
いざ当事者になると結構辛いです。引っ越しは大変だし、
僻地に飛ばされようものならコンビニすらない。

今でこそいい経験だったと思えますが、
固定の場所を城にしたいタイプだと再認識したので、
転勤がない企業で努めたいと思うようになりました。

どうやって転職活動を進めたか

私の場合は、在職中の転職活動だったため、中々時間が確保できませんでした。
とは言え、公務員を辞めてまで次のステップに進むので、
自分を納得できるまで、色々な企業・友人や、有識者の話を聞きました。

転職フェアへの参加

リクルートやマイナビ、doda等の転職会社は、
定期的に転職フェアを開催しています。
無料で参加できるので、ぜひ積極的に参加してください。

大きく3つのメリットがありました。


1つ目:複数の企業を比較できること】
転職フェアでは、多くの企業がブースを出展しています。
そのため、短時間に複数の企業の採用担当者と話をすることが可能です。

私が参加した時も、初めて見る企業の魅力に
気づかされることは多々ありました。



2つ目:採用担当者と直接会話できること】
転職サイトを通した場合、企業と話すタイミングは限られた時間の
中での「面接」となりますが、転職フェアでは、
企業の雰囲気・業務内容などをざっくばらんに「会話」することができます。

入社後に「思っていた企業と違った…」と、
ミスマッチに気づくケースも少なくありません。
気になることがあれば、この場を活用して質問しまくりました。



【3つ目:その場で面接に進めることもある】
出展する企業は、自社のニーズに合う人材の採用を目的としています。
採用担当者が、来場者の意欲や人柄に魅力を感じた場合、
書類選考をパスして面接に進めることがあります。

私の場合、未経験での応募だったこともあり、
転職サイトを通した書類選考の通過率は芳しくありませんでしたが、
転職フェアでは、お話した企業の半数以上からオファーをいただきました。

直接話すことで、書類では表現できない自分の魅力をアピールできるのです。

転職エージェントの活用

転職エージェントは、人材紹介サービスのひとつです。
有名なエージェントだと、『リクルートエージェント』、
『マイナビエージェント』、『パソナキャリア』等があります。
企業と求職者の間に、仲介役(エージェント)が立つことで、
選考をスムーズに進めることができます。

具体的には、

  • 求人の案内
  • 面接トレーニング
  • 入社日、勤務条件等の交渉

の役割を果たしてくれます。

私も最終的にエージェント経由で就職を決めました。
労働条件や、離職者の状況のような直接会社には聞きづらい話を聞けるため、非常に有難かったです。無料で登録・利用できるので、ぜひ活用してください。

リクルートエージェントの会員登録はこちら

転職サイトの活用

転職サイトとは、採用企業が広告として掲載している求人を自分で選んで応募できるサービスです。
転職エージェントと違い、自分のペースで就職活動を進めることができます。
その反面、エージェントの支援は受けられない
(ご自身で会社と調整する必要がある)点にはご注意ください。

↓この辺使いました。
マイナビ転職
doda
リクナビNEXT

IT業界で生かせたスキル

巷では、「公務員は民間では役に立たない。」とレッテルを貼られがちです。

しかし、私が勤めていた官庁では、優秀な先輩・上司が多く
「公務員は仕事ができない」なんて思ったことはありませんでした。
元公務員だからと言って、民間企業で仕事ができないことはなく、
生かせるスキルはあります。

ただ、長く勤めるほど、現職のSEには技術面で差をつけられるのは事実です。
「石の上にも三年」ではなく「思い立ったが吉日」です。

問題解決力

システムエンジニアは業務改善の繰り返しです。
具体的には、

  • クライアントの要求に対して適切な回答ができる
  • システム障害が発生した際に、冷静に分析し、効果的な対策が打ち出せる
  • 問題の発生を未然に予測して行動することができる

のようなスキルが求められます。

公務員では「法令に基づいて、お客様の要望を解決に導く能力」が求められました。
前提となる知識が、[システム] か [法令] かの違いで、やっていることは同じだと思います。
具体的なエピソードと絡めて、職務経歴書や面接でアピールしました。

コミュニケーションスキル

システムエンジニアは人と話さず、
『黙々とコードだけ書いていれば良い』訳ではありません。
どちらかと言うとめちゃ喋ります。

例えば、『A社から業務で使うWEBサービスの開発』を受注したとします。
A社から要件を事細かくヒアリングし、リリースまで欠かさずコミュニケーションを取り続ける必要があります。
クライアントの要望に沿ったシステムを、一緒に作り上げる必要があるためです。

システムエンジニアは、「コーディングができる」云々の前に、
「要件の擦り合わせ」ができるコミュニケーション能力が大前提になります。

公務員では「お客様の要望を齟齬なくヒアリングし、
適切に案内すること」が求められました。
手段は違えど、根本としてやっていることは同じなので、
通ずる部分はあったと感じています。

気を付けてほしいこと

SEに転職してよかった。
とは思っていますが、手放しで喜べるかと言われると、意外とそうでもないです。

年収が下がる場合もある

これは言わずもがなですが、
未経験での応募となるため、待遇は新卒相当になることが多いです。

私の場合は、今までの経験を評価していただき、
少し上乗せしていただきましたが、
新しい世界に飛び込むので妥協は必要です。

なんだかんだ、公務員は手当が充実しているので、
待遇面では民間企業よりも優れていることを忘れずに。

泥臭い作業もある

IT企業だから、キラキラした世界!!
ではないです。むしろ泥臭い仕事がたくさんあります。

例えば、バグの修正。
プログラムの問題を分析して地道に調査する必要があります。
地道な積み重ねが必要です。

あとは、ソフトウェアのテスト。
作ったプログラムが正常に動くか、
期待値通りに動くかを一つ一つ検証しなければなりません。

繁忙期は正直しんどい

繁忙期は、正直しんどいです。

例えば、SIer(受注開発の業種)だと、
納品したプログラムの障害が起きた場合は、
すぐに障害の原因を突き止めて復旧する必要があります。

有名なシステムだと、一時期大騒ぎになった「み○ほ銀行の障害」。
もし自分が銀行に行ってATMが使えないと怒りますよね。

ああいったシステム障害が起きた場合、
SE達が総出で復旧作業に当たっています。
なので、ニュースが出るたびに同情しています。

日々の勉強は欠かせない

IT業界は、目まぐるしく新しい技術が生まれています。
今までやっていたことを改めながら仕事に取り組む姿勢が必要なため、勉強が嫌いな人は辛いかもしれません。

逆に、新しい技術をどんどん取り入れて改善したい!
と言うアッパーマインドな方は向いていると思います。

転職してよかったこと

新しい技術を身につけられた

ヒアリング力、マネジメント力、技術力と、
業務を通して色々なスキルが身に付きました。

そして、このスキルは別の会社でもそのまま使えます。
(社内の独自ルール等は別ですが)

「新しい会社に行ってみたい!」となったとき、容易なのです。

もやもやが解消した

これは自己満足の話ですが、
「このまま公務員として過ごし続けていいのか…」
と言う悶々とした気持ちが払拭されました。

経験できない事は何だかうらやましく見えますよね。

自分で言うのもなんですが、
そこそこ一所懸命勉強して入庁しました。
だからと言って不満を募らせながら働く必要はないと思います。

環境を変えて改善する可能性があるなら、
飛び込んでみるのも一つの手です。

「やらぬ後悔よりやる後悔」で、
一歩踏み出してよかったと思います。

ただ、先ほども少し記載しましたが、ちゃんと調べないと理想と現実のギャップに苦しむことになるので、
入念に下調べしてから動くことをお勧めします。

最後に

具体的にどうやって転職活動したか、
会社にアピールしたポイントや、事前準備については、
次の記事で書きたいと思います。

\次の記事はこちら/

【転職】公務員からSE(システムエンジニア)に転職した話②~活動の仕方編~